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「おなかのヘドロ(宿便)は女性の大敵」
理学博士
 岡部 薫  著
宿便のことが全部わかる・カラダの仕組みをチェック

第3章おなかのヘドロ(宿便)をとりなさい

3
理想的な宿便清掃剤をついに完成


重質酸化マグネシウムは顆粒状になっていますので、粉末の炭酸マグネシウムより要領が少なくてすみます。だいたい4分の1の量ですみます。それによって腸の中に水をせき止め、水漬けにして宿便を溶解させようというアイデアです。重質酸化マグネシウムを飲みますと、その前後30分くらいに飲んだ腸内の水は、30%くらいが約2時間にわたって吸収を妨害されます。つまり、重質酸化マグネシウムで、腸の中に水をせき止めて、おなかの中にダムをつくってやろうと考えたのです。

しかし、重質酸化マグネシウムは、1日に2グラム以上飲んではならないと書いてあります。そのまま飲みますと、腸閉塞ぎみになることがあるからです。おなかにダムをつくるには、少々ではダメで、大量に飲みますとそのままでは、マグネシウムがお互いにくっつきあって固まってしまいます。どうしても詰まってしまうのです。

そんなある日、私は茶菓子屋で餅を食べておりました。奥の方では、若い娘さんが空箱山と積んで仕出し弁当を積めていました。私はぼんやりそれを見ていました。片方の皿には親指大の型押しご飯が山と積んであります。もうひとつの皿には、同じ大きさののり巻きが積んでありました。

理想的な宿便清掃剤をついに完成

娘さんは、それを空箱の中に3つずつ入れていきます。見ていると、型押しのご飯をもつと下がくっついてきて、4つも5つにもなる。手で落として3個だけを箱の中に入れ、次にのり巻きを入れます。

ところがのり巻きのほうはくっつかずに、3個きれいにとれるのです。その作業をじっと見ていたとき、私はふと考えました。重質酸化マグネシウムを海苔のようなものでくるめば、ああいうふうにくっつかないんじゃないかと思ったのです。

最初、私はマグネシウムの粉にご飯をまぜて飲んでみました。結果はご飯が早く溶けて腸閉塞ぎみとなります。それではのり巻きと同じ海苔にくるんでみようかとか、それともチリ紙でくるんでみようかと考えました。海苔は食べ物だからと、さしあたり海苔でやってみようと思って小さく切ってマグネシウムを包み、水で飲みました。もう1枚と何回かマグネシウムを飲んでみました。これも海苔はすぐに溶けて、同じく痛い思いをしただけです。ではチリ紙はどうかと、これもやってみました。チリ紙を小さく切って、マグネシウムをくるみそれをいくつも飲んだのです。なるほど紙は溶けませんが、今度はその紙が腸内に詰まってしまい、救急車で病院に運ばれました。高圧浣腸でやっと流してもらったのです。

「何だこれは!?」 排便にチリ紙がたくさんでてきたので、医師は眼をまるくしました。 「ちょっと腹を掃除しようと思いまして・・・・・・」 マグネシウムをチリ紙にくるんで飲んだことを白状したとたん、バカヤローと叱られたものです。

海苔では溶けすぎ、チリ紙では溶けません。そこでいろいろ考えたのですが、この問題を解決するにはどうしても1個1個の粒子に鉢巻きをする必要があるということです。そこから、ひとつ錠剤にしてみようという考えが浮かんできました。

マグネシウムをチリ紙にくるんで飲んだなどというと笑うでしょうが、理由はちゃんとあるのです。最初の発想は悪くありませんでした。少なくとも、チリ紙は溶けにくいということがそれでわかったわけですから、文献で調べてみると、紙の原料はセルロースです。よし、これだと思いました。それならば胃に入れてもいい製品があるはずだと思ったわけです。

セルロースなる物がどこで売っているかもまったく知識はありませんでしたが、たまたま私は機械の洗浄剤をつくっている浜坂工業という会社を経営しているものですから、旭ダウという会社とはつきあいがあります。さっそく相談をしてみると、セルロースは医薬品ではないが、医薬品に混同するための用剤(粉末)があるということです。

これは繊維の長いもの、短いもの、その中間のもの、と3種類に分かれていました。私は長いセルロースを求めました。マグネシウムを包み込むためにです。製薬関係にたずさわっている人なら簡単なことでも、私はズブの素人ですから初歩的なことでもいろいろ苦労をしました。そこで、自分である金型に小さな穴をあけ、その上に粉を入れて鉄棒を差し込み、ハンマーで叩きました。押し出して錠剤をつくろうというわけです。

現在、私のところには、施盤とかフライス盤など機械をつくる道具が、ひと通りそろっています。これらはいずれもそのときに買った物です。

ところが、錠剤をつくるにはどうもノリが必要です。調べてみると結合材にはデンプンがよいことがわかりました。デンプンをよくまぜたところ、ようやく満足のいく錠剤をつくることに成功したわけです。成分の配合は重質酸化マグネシウムが約70%で、副作用を引き起こすものはいっさいはいっておりません。

私はこの錠剤を何個飲めるかいろいろ試してみました。最高200錠を飲んでみましたが、腸閉塞はやってきません。かつては杯に1杯のマグネシウムで腸閉塞を起こしかけた人間が200錠飲んでも何ともないのですから、私は大満足で、よし、これでいけると思ったものでした。

重質酸化マグネシウムには腸の水分の吸収性を抑えるはたらきがありますから、おなかの中に首尾よく人工ダムができました。この人工ダムで貯えられた水によって、腸壁にこびりついた宿便がふやけて溶解され、ドバーッと水便になって排泄されてきたのです。飲む回数によって3〜4回、あるいはそれ以上も水便をだすことができます。しかも副作用はゼロ、実に痛快でなりませんでした。


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無意味なしろもの〜宿便(ヘドロ)〜


何度か実験をして確信を得たのは、昭和42年頃のことです。私はなんとしても宿便の正体が知りたくてなりませんでした。そこで、自分の水便をプラスチックの容器にとってみました。そこに水を入れてかきまぜ、しばらくおいてから上ずみを捨てます。これを5〜6回繰り返しますと黄金色は消えて、容器の底にいわゆる宿便が沈殿します。

こうして、私は、はじめて自分の宿便なるものと対面することになるわけですが、それは、なんとも無意味なしろものでした。小石のような茶色の塊であったり、黒やコバルト色の砂状のものであったりで、「こんなものがおなかのなかにはいっていたのか」 と私は絶句しました。見れば見るほど背筋の寒くなるような戦慄を覚えました。そうしたものが人工ダムをつくって排便するたびに次から次にでてきたのです。黒い砂は、硬化した宿便が分解されて砂鉄状になったものでした。

現在、私のところには研究材料として、いろいろな方からいただいた宿便を試験管に入れて保存してあります。これはまさに千差万別で、黒、茶、緑、紫、コバルト色、チョコレート色など人さまざまな宿便があり、なかには海草のようなヒラヒラした糊状の浮遊物が腸からでてきた方もあります。



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